ウサギの交通事故

今朝、仕事場へ向かうために林道を軽トラで走っていると、いきなり、右手の木立の中から何かが飛び出してきた。とっさに「ウサギだ」と思ったが、ブレーキをかける間もなく、軽トラの下のほうで「ゴツン」と音がした。軽トラを停止させ、バックして音がした辺りまで戻ってみると、やっぱりウサギが倒れていた。
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この可哀想なウサギ、この時点ではまだヒクヒク動いていたが、間もなく事切れた。
さて、この可哀想なウサギをこの後、どうしたか? お墓に埋葬して懇ろに弔った、なんてことはしない。可哀想だが、死んでしまったら、後は“食い物”である。
だいいち、ウサギの肉は美味い。とても柔らかく、そしてアッサリしている。フランス料理なんかでも出てきます(私は食べたことないけど)。
 
この程度のことを“残酷”だと感じるような、か弱い神経の持ち主は田舎では暮らしていけない、というのはウソだが、動物と車の接触事故は日常茶飯事だ。いつだったか、国道のど真ん中に鹿が立っていて、びっくりしたことがある。このときは慌ててブレークを踏んだが間に合わず、鹿と激突。とはいっても、衝突した時点ではスピードはほとんど死んでいたので、鹿は走り去ったし、車にも支障はなかった。ウサギと違って相手が鹿ともなると、スピードが出てれば車とてただでは済まないところだった。
あと、タヌキなんかが轢かれているのは、ほんとによくある。私も轢いたことはあるが、タヌキは臭くて食えたものではないので、放置(でも、心の中ではいちおう、手を合わせる。ホントです)。あとはたいてい、カラスが処理してくれる。
ちなみに、タヌキとよく似たアナグマというのがいる。こいつは美味い。タヌキ汁は美味いものだと聞いたことのある方もいるだろうが、正体はこのアナグマらしい。

さて、話をウサギのほうに戻すと、事故があったのは朝。そのまま現場で一日仕事をしたわけだが(今日も伐り込み)、こんなことが朝からあった日はなんとなく気持ちが悪いものである。何か良からぬことでも起きはせぬかと、心配な気持ちになったりする。伐り込みのような危険な仕事をしていると、特にそう思ったりする。まあ、今日も何ごともなく無事に生還してきましたが。
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で、食べ物となってしまったウサギだが、今晩の我が家の食卓に上ったかというと、さにあらず。皮を剥いで処理する時間が忙しくてなかったのと、面倒だったのとで、人間の食べ物ではなく犬のご馳走になってしまった。
我が家では犬は2匹飼っているのだが、一匹はこのウサギを食べ物だと認識しなかったらしくいつものドッグフードを食べた。もう一匹はドッグフードなど見向きもせず、ウサギに喰らいついた。
この子は普段はとてもおとなしい子なんだけどね。けれど猟犬の血を濃く引いているらしい。私にはよくわからんが、量子の人はこの子を見ると、かならずそう言う。欲しいという人もあるが、ちょっと腰が悪いみたいだよ、と言って走るところを見せてやると、残念だねぇ、と言ってもうそれ以上は言わなくなる。まあ、そんなことは私にとってはどうでもよいことだ。猟をするわけではないのだし。でも、鉄砲をもってみたいな、と思わなくもないのだが...。