梅雨入り

ついにやってきました、鬱陶しい季節。
今日、気象庁近畿地方で梅雨入りを発表した。暦の上でも、今日は「入梅」。ピッタシだ。
これからしばらくは、我が家の除湿機には大活躍をしてもらわねば。
 
わが紀南地方はとにかく雨が多い。
一日に100mm以上の降雨量があることも珍しくない。
これからしばらくは、蒸し暑さにひたすら忍耐の日々である。
ただ救いがあるのは、朝夕は比較的過ごしやすいこと。
コンクリートで覆われた都会のように地面が熱を溜め込むなどといったことはないので、
日が翳れば気温はすっと下がる。
カナカナとヒグラシが鳴き始めると、その清涼感のある声とともに体感のほうも清涼感が感じられるようになる。
これこそが田舎暮らしの醍醐味よ、と感じる瞬間である。
 
だが、救いのないこともある。
雨になると仕事がお休み、なのだ。
つまり雨が降ると収入が減る。これは救われない。
我々山仕事の人間の多くは一日働いてナンボという給料体系なので、この時期はつらい。
これから7月は梅雨末期、8月盆休み、9月秋の長雨と稼げる日が少ない。
昔から「ドカタ殺すに刃物は要らぬ、雨の三日も降ればよい」と言ったそうだが、
それがそのまま当てはまる。
もっとも最近のドカタさんは、よほどの雨でない限り仕事をしていらっしゃるが。
 
ただ、山仕事でも造林の方では、この季節でも仕事がなくない。
この時期は、下草刈りの季節になるのだ。
下草刈りとは、苗を植えて間もない山に生えてくる雑草を刈る仕事である。
苗を植えた山は、だいたい7,8年くらいまでこの作業をしなければならないのだが、
これが山仕事のなかでも、まず一番キツイ仕事。
生えてくる雑草よりもまだ木の背丈が低いのでこの仕事が必要になってくるわけなのだが、
ということは当然、この作業には日陰など存在しない。
炎天下で一日中、斜面で刈払機を振り回す作業はほんとうにキツイ。
だもんで、山仕事は雨の日にはしないのが原則なのだが、
この仕事に限ってはまだ雨のなかで濡れながら仕事をする方がまだ楽なので、
わざわざ危険の増す雨の日に仕事をするわけなのである。
 
私もこの下草刈の作業は、した。
ただこの下草刈や間伐などの補助金が絡んでくる仕事は、まず、森林組合の仕事なので、
もう下草刈をすることはないだろう。少なくともこの夏は。