楽チン
新しいチェーンソーを購入した。
機種はスチールのMS361。
これでチェーンソーの購入は4台目。
樵暦3年弱で4台はちょっとハイペースか。
けれど必要なものは必要だし...
ま、新しい道具をすぐに欲しがる私の性格が影響していることは否めないのだが。
1台目はシンダイワの350という機種で、中古を購入した。国産。
これを購入した頃はまだ緑の雇用として森林組合ではたらしていて、
チェーンソーなどの道具は組合で貸与してもらっていたのだが、
地元の農協で安く出ていたのを衝動買いしてしまった。
なんでもよいからとにかく自分の機械がほしかったのだが、これは失敗だった。
この機械は往年の名機ではあるそうなのだが、いかんせん作りが古く、
いまだによく動いてはくれるものの、今の機械に比べると性能が落ちるのは仕方のないところ。
エンジンは横置きで(ちなみに今の機種は、小型のものを除いてほとんど縦置き)、
防振対策も施されていない。
現在は休眠中。たまに家のまわりでちょっとした作業をするときに使うくらい。
2代目はスチールMS260。ドイツ製。
これは森林組合を通じて購入し、支払いは月賦にしてもらった。
出材の仕事をするようになったのを機に購入。
出材土場で造材作業をするのに、組合貸与の機械ではどうにも力不足でストレスを感じていて、
これもエイヤで買ってしまった。
手荒く扱ったので(これは私の性格と、まだまだ機械の扱いに不慣れなのが原因)かなりボロボロだが、
現在も使用中。使い勝手のよい機械だ。
3台目はハスクバーナ346。スウェーデン製。
MS260と同じクラスの機種だが、どうせ予備の機械が必要だからと購入。
が、これはちょっとした事情が合ってすぐに手放した。これもいい機械だったが。
エンジンのキレがすこぶる良くて、アクセルを握るとたちまち吹け上がり、
高回転でまわるのでよく伐れた。
この感触は一度味わうと忘れがたいものがある。
ただ、とってもうるさい。
データでの音圧レベルはスチールなんかと変わらないのだが、音が甲高く、耳に響く。
こいつを使用するようになってから耳栓を手放せなくなってしまったのだが、
この甲高い音が官能的でよい、とも思ったりする。
金があればもう一度買いたいのだが...
で、4代目のスチールMS361。
最初はハスクバーナ357を買うつもりで販売店にいったのだが、店でこいつを薦められて気が変わった。
この機種はスチールのこれまでの欠点がかなり改良されている。
まず、エアフィルターとそのカバーの形状が変更。
これまですぐに目詰まりするフィルターとすぐに落っこちてしまうフィルターカバーが良くなっている。
次に防振対策の構造が、ハスクバーナと同じくスプリングマウントに変更。
これで防振性能が改善され、データではハスクバーナ357以上の成果が出ている。
そしてエンジンのレスポンスがぐっと良くなった。
これまでのスチールは、アクセルを握ると一呼吸置いてから回転が上がるという感じだったのが、
この機種のレスポンスはハスクバーナに負けていない。
なかなかに完成度の高い機械に仕上がっているという感じで、あっさりはこちらに乗り換えてしまった。
あとは耐久性だが、これはスチールだから大丈夫だろう。
初期モデルにつきもののちょっとしたトラブルが心配だが...
さて使用感だが、とにかく楽チン。
持ち運ぶのには重いが、搬出土場なら問題なし。
一本の木を切断するのに260の半分くらいの時間しかかからない。
なにせエンジンの排気量が59ccで原付バイク以上。260も48ccあるのだが、パワーは段違い。
仕事もはかどるし、体への負担も少なくて済む。
防振対策は施されているとはいえ、長時間使うのは疲れる。
切断時間が短いと短いということは、その分使用時間が短くなるということだからね。
やはり機械は力があるのがいい、という結論でした。