妻の聖域

先日のエントリーで「妻は畑に就職」というようなことを書いたが、そのいきさつを。
 
最初から何も畑仕事は妻の分担、というような具合に決まっていたわけではない。
そうなってしまったのである。
私だって畑をしなければと思っていたし、事実、最初はやった。
朝仕事に出かける前に畑を耕したり、仕事から帰ってきてから雑草を抜いたり、
決してしなかったわけではない。
 
しかし、妻は当時は一日家にいたのであるから時間はたっぷりあった。
おまけに近所のおばさんという畑暦ウン十年の優秀な先生に教えていただくことになり、
その先生のご指導のもと、畑作りを実践できるという恵まれた状況になった。
対して私はというと、仕事の合間、それも指導はなしである。
で、どういうことになったかというと、私がやることに対して妻が文句をつけるようになっていったのである。
 
そうなってくると私は面白くないし、妻も時間があるのだから自分でやった方がよい、となる。
私が下手に畑に手を入れると後が大変になる、んだそうだ。
そんなわけで自然に畑仕事は妻の分担になってしまったのだった。
 
厨房に加えて、畑も妻の聖域となってしまった。
そこでは、私は彼女の支持なしに勝手な振る舞いをすることが許されなくなった。